ジンバルなしのファントム2を導入。
かつては憧れだった「ジンバル(撮影機材を安定させる電動式スタビライザー)」が標準装備となったファントム2。
空撮アルパインスタイルにおいては、バックパックに詰め込んでのハードな移動時におけるジンバルトラブルが心配だったのと、機材を使い捨てと割り切るアルパインスタイルでは高価なファントム2よりも、ぼろぼろのファントム1の方が適していた。
ただ、6本のバッテリーで2100分のフライトを経て劣化したのか、低温時のバッテリートラブルが深刻化。
2015シーズンを迎えるにあたってバッテリーをすべて買い替えるか、システムをファントム2に刷新するか悩んだが、次第にファントム1のパーツ供給状況が悪くなってきたことと、ジンバルなしのファントム2が6万円台で入手できるようになったので、2015年1月に切り替えを行なった。
ファントム1とファントム2の進化ポイント
プロペラをはじめ、全体が少し大きくなった。持った感じも、ファントム1よりズシっとくる。これはバッテリー容量が2倍以上になったことも大きいが、このぐらい重くなると、墜落時のダメージも大きそうだ。
ランディングスキッドにパッドがついた。こういう小さなカイゼンはうれしい。パッドは30円で予備も購入。
ジンバルつきが標準装備のファントム2は、ジンバルなしを選んだ場合、機体にジンバル取り付けの穴が開いている。ここをふさぐように、肉抜きされたアルミのカメラマウントベースを取り付けた。このマウントベースは別売品。カメラをはさむ樹脂部品は付属していないので注意。とりあえずファントム1から移植。
テストフライト(16分)
3号機(ファントム2)の初フライトは製品到着後、バッテリーを充電した1時間後に行った。
40リットルのスタッシュダッフルに詰め込み、原付のリヤボックスにすっぽり。家から5分の河原へ行く。
手順はファントム1からさほど違いはなく戸惑うこともなかった。
離陸。
あまりのスムーズさに打ちのめされた。
ホバリング、上昇、旋回といった操作を確認する。安定感が素晴らしい。
着陸。
あまりのスムーズさに打ちのめされた。
しかし自分の技術と勘違いしてはいけない。システムがよくなっただけだ。
モーター停止と再起動の動作を確認し、再浮上。
バッテリーを交換することなく再フライトさせるのは新鮮だ。飛行時間はファントム1が7分だったのに対し、ファントム2は25分。バッテリー残量を外から目視できるので安心して再フライトさせられる。
ゆっくりと各動作を確認して100m程度の範囲を飛ばし、計16分で帰還。
これでバッテリー残量表示は50%だった。
今までの苦労はなんだったのか、と思わせられるほどの安定感。空撮機材の進化と陳腐化のすさまじさを感じた3号機の初フライトだった。
次回はフェイルセーフ(自動帰還)のテストを行う予定。
バッテリー管理
ファントム2から、いってみれば頭脳つきのバッテリーとなったわけだが、マニュアルを読むと不思議なことに20回の充電につき1回は完全放電を行えと書いてある。リチウム系電池はメモリー効果がないものと思っていたけど、何のためなのだろう。寿命は自己診断機能でLED表示もされるみたいだが、おおよそ300回の充電で廃棄せよとのこと。
高価なバッテリーだけに管理をしっかりやろうと思う。
1号バッテリー(充電2回)
2号バッテリー(充電1回)