天空の池図鑑

ソラから見たニッポンの湖沼

【155】MAVIC PROテストフライト実戦編(exp.3192分)

f:id:cippillo:20171015230152j:plain

MAVIC PROのフライト経験時間も60分を越え、基本的な設定、情報の使い方、操作上の癖などはつかめてきたので、ターゲットを設定しての実戦的な空撮テストを行うことにした。

1フライト目は11分。
ターゲットは産業遺産の山縣水源地とした。分かりやすい円形の池である。
よく知っている池ではあるが、事前に航空写真とにらめっこし入念にフライトポイントを探す。理想は陽光に対して逆光とならない位置。
道路から近く、人が来ない、また、人から見られない、そんなポイントとなると、知っている場所とはいえ、なかなか難しい。
現行機種は飛行制限区域を機材自体がGPSで認識し、飛行禁止区域であれば操縦者の操作を無視して飛ばすこともできないということだし、事前の飛行制限区域マップでの確認も行った。
何度か下見を行って、ここと思う現場に入った。

f:id:cippillo:20171015230156j:plain

池はホームポイントより低い位置にあり、木が邪魔をしてターゲットの目視はできない。これまで使っていた前世代機種では方角と地図と経験を頼りにやるしかなかった状況であり、現行ハイテク機材のお手並み拝見といったところ。
機影が見える範囲でのフライトを行なったところ、しっかり池を捉えることができた。現行のハイテク機種を使っている人にはあたりまえのことなのだろうけど、こんなことがアナログ使いには「ありがたやー」と拝みたくなる。

f:id:cippillo:20171015230155j:plain

ここで手元モニターを頼りにぐっと高度を落とし、ターゲットに肉薄したいところだったが、現行航空法で目視外飛行は違法となることもあり、機影が見える範囲で高度を下げたが、教科書的というか、対象は確かに捉えられているが、なんとういか教科書どおりというか迫力に欠ける写真しか得られなかった。

f:id:cippillo:20171015230153j:plain

動画も撮影したが、カメラの性能上、GOPROより画角が狭いので、どうしても機体を動かしながらのチルト操作が必要になるが、手元の操作に対しての機体側の動きが俊敏すぎて使いものにならない。
この点に関しては、あとでチルト動作のスピードおよびスムージングの設定をアプリで変更することが分かったので、アプリ上で設定して試してみようと思う。

f:id:cippillo:20171015230154j:plain

ターゲットが視認できない。

2フライト目は、さらに山奥の木々に囲まれた池。フライト時間は9分。
ターゲットの池はホームポイントから50mしか離れていないが、ホームもターゲットもともに四方を木々に囲まれ、スキマから上空に上げる感じ。視界は空だけ。機影が見える範囲もあまり広くない。
さらに困ったのがアプリモニタ上でも、木々が連綿と広がるだけで、たかだか50m先にあるはずの池の場所がまったく分からない。
カメラアングルを直下にしてみる。事前にアプリの設定で、送信機の背面にある二つのボタンのうち左側のボタンにチルト切り替えを割り当てる設定を行っていたのだが、これは使えた。ボタンひとつで、直下、水平、をさっと切り替えられる。
しかし、直下モードにしても、どこが池かまるで分からないことに変わりはなかった。

f:id:cippillo:20171015154028j:plain

じつは上の写真で中央上に見える影の部分が池なのだが、静止画をじっと見ても池としての識別は難しい。ましてや太陽光の下の小さなモニターでは無理であろう。
地図ビューでターゲットと機体の位置関係とカメラの向きが分かれば、もう少し高度を下げ、画面北側に機体を移動させ木々のすきまから池を捉えるという正解にたどりつけたはずなのだが、事前の入念なターゲット目視確認にもかかわらず、いざ飛ばしてみると、ホームポイントからのモニタービューでは目隠しされたも同然の状態で、9分間も池の上空をうろうろしていたにもかかわらず結果的にターゲットの撮影には完全に失敗した。
状況に応じて、リアルタイムビューから地図画面を主画面に切り替えて撮影するべきだったのではというのが反省点である。
またアプリモニターの見えにくさも失敗要因なのは確かなので、スマホフードも導入し、次回、マップモードも合わせて試してみようと思う。